hoinori

0で割ることは0を掛けることであることを述べています。

直線の方程式($x$ 切片と $y$ 切片による表示)

直交座標形で直線を表すものに以下の式があります。 $$ \frac{x}{a}+\frac{y}{b}=1\tag{1} $$ これは,$(a,0)$ と $(0,b)$ を通る直線を表します(左図)。 f:id:hoinori:20210504140359j:plain ただし,従来の数学では, $a=0$ と $b=0$ の場合は考察できませんでした。しかし,$1/0=0$ を採用すると,$a=0$ のとき (1) は, $$ \frac{x}{0}+\frac{y}{b}=1, \ \ \ 0+\frac{y}{b}=1, \ \ \ y=b $$ となります(中の図)。同様に $b=0$ なら $x=a$ を得ます(右図)。 すなわち,これらの場合も自然に考えることができるようになります。

$a$ を0に近づけてゆくと,直線は $y$ 軸に近づきます。しかし,ぴったりと $a=0$ となった瞬間,直線は突如90度回転して水平になります。このように0除算が起こる場合にぴょこんと図が飛ぶ現象は0除算につきものです。例えば $y=1/x$ では,$x$が0に近づくと,この式の表す点は $x$ 軸から限りなく離れてゆきます。しかし$x=0$ のときは,$y=0$ なので,原点となり,突如 $x$ 軸上に現れます。このような不連続な現象が当たり前のように起きるので,この世は連続的であるというアリストテレスの世界観は修正されるべきもののように思えます。