hoinori

0で割ることは0を掛けることであることを述べています。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

積が一定の法則(その1)

積が一定の法則とは, $$ab=一定\tag{1}$$ という関係がある場合には,$a$, $b$ の一方が $0$ になる場合には,他方も $0$ になるという法則です。私が勝手に作った法則です。例としては,管の中を液体が移動するときの関係式 $$ S(流体の面積)×v(流速)=一…

算額題と0除算 2

今回も和算の幾何学の問題を取り上げます。先ずは下図で示す直線に接し,隣同士で接する $n$ 個の合同な円を考え,これを直線上の $n$ 個の合同な円と呼ぶことにします。図のような記号表示の場合には,$\alpha_1$, $\alpha_2$, $\cdots$, $\alpha_n$ を 「…

算額題と0除算

以前に直線の半径が0であることを述べました。 hoinori.hatenablog.com 今回はこれを用いる例を述べます。事の発端は角田利勝による次の図に関する算額題です[1]。 これは Sangaku Journal of Mathematics という和算の幾何学に焦点をあてた雑誌に2017年に掲…

本日の Wikipedia (2021年7月14日版)

Wikipedia の0除算に関する記述が少し変わったようです。0除算に関して動きがあったと認識できますね。以下に冒頭の部分をメモしておきます。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%AD%E9%99%A4%E7%AE%97 ---引用開始----------------------------…

ブラーマグプタの 0/0=0 に関するお話 2

前回述べたように,ブラーマグプタは $0\div 0=0$ を述べました。しかし,$z\ne0$ のときに $z\div 0$ はどうなるのかについては言及しませんでした。今回はどのようにして彼がこの結論を得たのかを推論します。 彼は除算を乗算として考えました。例えば,次…

ブラーマグプタの 0/0=0 に関するお話 1

ブラーマグプタ(Brahmagupta) はインドの数学者,天文学者として有名です。彼は 628年に『ブラーマ・スプタ・シッダーンタ』(Brāhmasphuṭasiddhānta) というタイトルの数学と天文学の書物を著しました。彼はこの中で $0/0=0$ であると述べています。しかし,…

0除算算法の雑誌が創刊されました

International Journal of Division by Zero Calculus の創刊号が本日(2021年7月5日)発刊となりました。Open access journal なので,以下のリンクから自由にダウンロードして閲覧できます。創刊号は100ページ程のものですが,数学の歴史における1つの事…

上限がない場合における数の表現は0

実数で何かを表現することは多いです。例えば,起動中のPCに対して,何のオペレーションもない場合に,PCをスリープ状態にする設定を考えましょう。1時間後にスリープ状態になるように設定するには 1(時間単位)や 60(分単位)を設定値として使います。同…