hoinori

0で割ることは0を掛けることであることを述べています。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

平行な辺を持つ三角形(正弦定理)

平行な2辺を持つ三角形について,次式で表される正弦定理が成り立つのか考えます。 $$ \frac{a}{\sin A}=\frac{b}{\sin B}=\frac{c}{\sin C}=2R $$ 長さ $a$ と $b$ の辺が平行なら,平行な辺を持つ三角形(平行な辺の長さ)で示したように,$a=b=0$ となり…

平行な辺を持つ三角形(面積)

平行な辺を持つ三角形(平行な辺の長さ)で,平行な辺の交点は,平行でない辺上にあることを示しました。よって,その場合には,平行でない辺を底辺とするときの高さは 0 であることになります。これより,平行な辺を持つ三角形の面積は 0 となります。しか…

平行な辺を持つ三角形(傍接円)

今回は平行な辺をもつ三角形の傍接円について考えます。座標の設定は前回までと同じです。 辺 $CA$ に $B$ の反対側から接する傍接円の半径を考えます。この円の中心は次式で表される2直線の交点です。 $$ y=\tan\frac{\theta_a}{2} (x-p), \ \ y=\tan\frac{…

平行な辺を持つ三角形(内接円と外接円の半径に関する恒等式)

今回は平行な2辺を持つ三角形においても,次の恒等式が成り立つことを示します。 $$R=\frac{r}{\cos A+\cos B+\cos C-1}$$ ただし,$R$ と $r$ は外接円の半径と内接円の半径です。座標の設定は前回,前々回と同じです。 $\theta_a=\theta_b$ と仮定します。…

平行な辺を持つ三角形(外接円の半径)

今回は平行な2辺を持つ三角形の外接円の半径を考えます。 前回と同じ座標の設定で考えます。 外接円の半径を $R$ とします。次の恒等式を使います。 $$ R=\frac{abc}{\sqrt{(a+b+c)(-a+b+c)(a-b+c)(a+b-c)}}. $$ この式に前回得た次の2式を代入します。 $$ a…

平行な辺を持つ三角形(平行な辺の長さ)

三角形の2辺が平行になった場合の考察を数回に分けて行います。初回は平行な2辺の長さです。 直線 $AB$ 上の一点を原点とし,図のように$A$, $B$ の座標を $(p,0)$, $(q,0)$ とします。ただし,$p-q=c>0$ です。 $\overrightarrow{AC}$, $\overrightarrow{BC…

どうして「0」を割ることはできるのに、「0」で割ることはできないのでしょうか。

q.hatena.ne.jp 解答期限を過ぎてしまっている質問なので,ここに解答を述べます。 解答 現在の数学に欠陥があるからです。 嘘みたいな解答ですが,このブログ記事を閲覧して下さった方にはこのように解答せざるを得ないことを理解していただけると思います…

反転

円を用いた反転という変換があります。平面上の円 $C$ の中心を$O$, 半径を $r$ とします。ある点 $P$ と,$O$ を起点とする半直線 $OP$ 上の点で, $$|OP|\cdot |OQ|=r^{2}\tag{1}$$ を満たす点 $Q$ に関して,写像 $P\rightarrow Q$ を円 $C$ に関する反転…

割り算はかけ算

0除算不可能説を説く論説では,分割を用いて論旨を展開することが多いです。しかし一般の体で考えれば,除算は逆元の乗算です。実数体で考えれば, $$a\div 2=a\times \frac{1}{2}$$ $$a\div \frac{7}{13}=a\times \frac{13}{7}$$ といった具合です。そこで…

正接の加法定理

0除算導入により、$\tan90^{\circ}=0$ を得ました。その場合に、正接の加法定理の式 $$ \tan(\theta_1+\theta_2)=\frac{\tan\theta_1+\tan\theta_2}{1-\tan\theta_1\tan\theta_2}\tag{1} $$ について考えます。例えば,$\theta_1=90^{\circ}$, $\theta_2=60^…

Wikipediaにおける0除算解説

Wikipedia には結構お世話になっています。しかし,ポリティクスな観点からみると,かなり偏っているという印象を持つ記事もありますね。それはさておき,ここにも0除算解説があります。その中身はざっくりと言えば,現在の数学の作法の一部に沿わないから0…

正0角形(まとめ)

正0角形を5回にわたり考察した結果をまとめます。 正$n$角形の内角を表す式において,$n=0$ とすると,$\pi$ が求まりました。これを正0角形の内角は $\pi$ であると 述べることにします。その他についても同様です。以下を得ました。 正0角形の内角は $\pi$…

正0角形の考察(内接円)

今回は正0角形の内接円の半径を考えます。 正$n$角形の外接円の半径を$a$とするとき,その内接円の半径は次式で表されます。 $$ a\cos\frac{\pi}{n} $$ よって0 除算定義では正0角形の内接円の半径は $$ a\cos\frac{n}{0}=a\cos 0=a $$ となります。次に,同…

正0角形の考察(周長)

今回は周長です。周長と外接円の半径の比を前々回に考えましたが,今回は周長のみを単独で考えます。 正$n$角形の外接円の半径を $a$ とするとき,その周長は次式で表されることを前々回に述べました。 $$ 2an\sin\frac{\pi}{n} $$ ですから,正0角形の周長…

正0角形の考察(面積)

今回は正0角形の面積を求めます。 先ず,外接円の半径が $a$ である正$n$角形の面積を考えます。次式になります。 $$ n\cdot 2\cdot\frac{1}{2}a\sin\frac{\pi}{n}\cdot a\cos\frac{\pi}{n}=\frac{a^{2}n}{2}\sin\frac{2\pi}{n} $$ よって,0除算では面積は0…

正0角形の考察(周と外接円の半径の比)

今回は正$n$角形の周長と外接円の半径の比を考察します。 正$n$角形の外接円の半径を $a$ とすると,周長は次式になります。 $$ 2na\sin\frac{\pi}{n} $$ これより,次式を得ます。 $$ \frac{周長}{外接円の半径}=2n\sin\frac{\pi}{n} $$ $n=0$ のとき,この…

正0角形の考察(内角)

正0角形を0除算(1/0=0)と0除算算法によりに数回にわけて考察してゆきます。今回は内角です。 正$n$角形の内角を $\theta$ とします。正$n$角形を中心と頂点を結ぶ線分で$n$個の二等辺三角形に分割することより $n\theta+2\pi=n\pi$ を得ます。よって,正$n…

三角形に関する恒等式

三角形に関する次の恒等式を考察します。 $$ \frac{a^{2}+b^{2}-c^{2}}{a^{2}-b^{2}+c^{2}} = \frac{\tan B}{\tan C} $$ 恒等式とはいえ,角 $B$ や $C$ が直角の場合は従来の数学では除きます。直角三角形でないときの証明は余弦定理と正弦定理によりできま…

0除算算法 (Division by Zero Calculus)

0 除算では,分母が0の分数の値は0と決めるのが妥当であることを,何回か述べてきました。しかし,分母が0の分数の関数値を考えるときには,0除算算法が必要になります。これも齋藤三郎氏の考案になります。次のよく知られた次の関数を例に考えます。 $$ f(x…

クテシビオス

今回の例と図は0除算理論の創始者である齋藤氏によるのものです。 内容は,古代ギリシャの発明家で数学者でもあったアレクサンドリアのクテシビオスの考察です。管の中を流れる液体を考えます。ある断面についてその断面積を $S$, 液体の速度を $v$ とすると…

接することと直交すること

直交座標形で中心が $(0,a)$で半径 $a$ の円 $\alpha$ を考えます。$\alpha$ と $x$ 軸に半径 $r$ の円が第一象限で接しているとします(左図)。$r=0$ のとき,この円はどうなるのでしょうか。 この円は次式で表されます。 $$ (x-2\sqrt{ar})^{2}+(y-r)^{2}=r…

直線の半径は0

直線の半径は無限大という表現がありますが,無限大を数のように扱うことは誤りであることを以前に述べました。 hoinori.hatenablog.com 直線の半径は0になることが以下のようにわかります。まず,円や直線は直交座標形において,次式で表せます。 $$ e(x^{2…

Youtube の0除算不可能動画

www.youtube.com この動画の良いところは,以下のこの動画のタイトルにあります。 【数学】0で割れると成り立つ不思議な世界 実際に0除算を導入すると,まだ述べてはいませんが,現在の数学にない不思議な世界が見えてきます。しかし,残念ながら,この動画…

仁平氏の例

1/0=0という0除算の導入ができたので,今後は0除算導入によりどんなメリットがあるのかも述べて行きたいと思います。初回は仁平政一氏の次の定理です。 定理. 三角形$ABC$の辺$BC$の中点を$D$とすれば,次式が成り立つ。 \begin{equation} \tan\angle ADB=\f…

逆数の定義の更新

従来の逆数の定義は $ab=1$ を満たす2つの数 $a$, $b$ を互いに逆数と呼ぶというものでした。しかし,これでは,$0$の逆数が存在しません。そこで逆数の定義を改め,次式を満たす2数を逆数と呼ぶことします。 $$ a=\dfrac{1}{b} $$ こうすると,従来の逆数は…

0除算の書籍

0除算のまとまった書籍が最近出版されました。数学の歴史上始めての事件といえそうです。著者は群馬大学名誉教授の齋藤三郎氏です。ここで述べている0除算(任意の数 $a$ に対して $\dfrac{a}{0}=0$)は齋藤氏がご自身の専門である再生核の理論を考察する中…

9割る0は0と教えている小学校

2009年頃ですが,「9割る0は0」と教えている小学校の話が話題になりました。取り上げたサイトを一部挙げます。 www.zaikei.co.jp togetter.com www.rbbtoday.com すでに述べたように,自然な形で0除算を導入するなら,次の選択肢しかありません。 任意の数$…

0で割ったら無限大?

数学は厳密な学問ですが,なぜか0除算に関してはぐたぐたですね。 0除算不可能説の誤りを 0除算不可能説の解説1-5 で述べました。この他にも0除算に関して,おかしなことがあります。よくあるのは,0で割ったら無限大 です。これを言う人には,0で割ったとき…

0除算の導入 (全単射)

次を満たす実数の集合上の写像 $\psi:\mathbb{R}\rightarrow\mathbb{R}$ を考えます。 \begin{eqnarray} \psi(a) &=& \frac{1}{a}\ \ (a&\ne&0), \newline \psi(a) &=& a\ \ \ (a&=&0). \end{eqnarray} すなわち,$\psi(0)=0$ です。この $\psi$ は全単射ま…

0除算の導入 (奇関数)

前回では,通分約分を仮定せずに0除算を考えれば,その演算結果は常に0となることを述べました。同様のことをいろんな視点から導くことができます。最も簡単なものは,奇関数 $f(x)=\dfrac{a}{x}$ を用いるものです。奇関数とは,$f(-x)=-f(x)$ を満たす関数…