hoinori

0で割ることは0を掛けることであることを述べています。

小学生にもわかる Hövel Wolfhard 氏の0除算定義再論

本ブログでは、齋藤三郎氏の提唱する0除算定義任意の数を0で割ると0を検証しています。

2021年8月にHövel Wolfhard 氏の0除算定義を述べました。以下がそのページです。

hoinori.hatenablog.com

このときに取り上げた quizknock.com 様の解説は誤りであることを quizknock.com 様にお伝えしました。残念ながら未だ応答なしです。このサイトに限らず,幾つかの0除算不可能を説くサイトに誤りであると理由を付けてコメントさせていただいていますが,どこも応答なしです。誤りという指摘に応答なしはなんともであります。

さて今回はquizknock.com 様ではなく,その記事で引用したHövel Wolfhard 氏の0除算定義を私なりに少し改良したものを取り上げます。

かごに中に6個リンゴがあります。これを何人かの子供に分配することを考えます。

場合1. 子供が3人なら,2個ずつ分配され,かごの中身は減です。

すなわち,分配数は,かごの中身

場合2. 今度は子供がリンゴを持っていて,それを回収することを考えます。沢山持っている子,少数しか持っていない子も考えられるので,全員から無理なく回収できる程度の数で考えます。各人から,2個ずつ回収するのは-2個ずつ分配することで,かごの中身は増加します。

すなわち,分配数は,かごの中身

場合3. 今度は子供の数がリンゴの数より多い場合を考えます。6個のリンゴを10人の子供に分配します。このとき,6人の子供に1個ずつ配ると,残りの4人には1個も分配されないので,等分ということから,全員に0個ずつ分配することなります。

すなわち,分配数は,かごの中身の増減

ここまでで,分配数とかごの増減の間には一定の関係があることがわかります。一方が増なら他方は減一方が0なら他方も0という当たり前な関係です。

場合4. さて,0人の子供にリンゴを分配することを考えます。この場合にはかごの中身の増減です。それゆえ,一方が0なら他方も0の原則から分配数も0です。

以上より,0人に分配する場合は0個ずつ分けることになります。すなわち,0で割ったら常に0です。本文の+,ー,0の部分をふえる,へる,かわらないと表現すれば,小学生にも説明出来そうな内容ですね。

参考文献

[1] Hövel Wolfhard, Integer Numbers, 2020, https://www.researchgate.net/publication/344801619_Integer_Numbers.