前回で述べた直交する二直線を図で示してまとめとします。 2つの直線の傾きを $m_1$, $m_2$ とするとき, $m_1=-\dfrac{1}{m_2}$ を満たす2直線を直交すると呼ぶことにします。
先ずは従来の場合である傾きのある直交する2直線です。
従来の数学では直交する2直線といえば,この場合でした。$m_1m_2=-1$ より, $m_1=-\dfrac{1}{m_2}$ が成り立ちます。
次は傾きのない直交する2直線です。
この場合でも,$m_1=m_2=0$ なので, $0=-\dfrac{1}{0}$ で $m_1=-\dfrac{1}{m_2}$ が成り立ちますが,従来の数学では垂直な直線の傾きを考えないので,傾きを用いてこの場合は考えることはしませんでした。直交座標という表現はありました。微妙なところであります。
次は水平な2直線です。
この場合も $m_1=m_2=0$ なので, $0=-\dfrac{1}{0}$ で $m_1=-\dfrac{1}{m_2}$ が成り立ちます。
最後は垂直な2直線です。
この場合も $m_1=m_2=0$ なので, $0=-\dfrac{1}{0}$ で $m_1=-\dfrac{1}{m_2}$ が成り立ちます。
最後の2つの例を直交すると表現したとき,それに見合う例があれば面白いのですが,いかがでしょうか。