hoinori

0で割ることは0を掛けることであることを述べています。

0除算の導入 (奇関数)

前回では,通分約分を仮定せずに0除算を考えれば,その演算結果は常に0となることを述べました。同様のことをいろんな視点から導くことができます。最も簡単なものは,奇関数 $f(x)=\dfrac{a}{x}$ を用いるものです。奇関数とは,$f(-x)=-f(x)$ を満たす関数です。この関数 $f$ が $x=0$ のときにも値をもつなら,$f(0)=f(-0)=-f(0)$ となるので,$2f(0)=0$ となり,$f(0)=0$ を得ます。よって,次を得ます。 $$ \frac{a}{0}=0 $$ これは前回の一意性定理で述べた結果と同じですね。