0除算を否定する論法の多くが,次のような推論をしています。
既存の数学ルールに照らし合わせると,0除算を考えた場合には不具合が生じることから,0除算不可能である。
これは,既存のルールと新規な概念の2つを仮定して矛盾を導き,新規な概念のみを否定するという間違った論法です。
この論法は非常に多く,これを示す名前がある方が便利なので,今後は排外的背理法と呼ぶことにします。
排外的背理法を用いる限り,数学の世界の外側にある革新的な概念の導入は排除されてしまいます。典型的な例をこのブログの初回から5回にわけて手短に解説しました。
排外的背理法を用いる限り,数学はその殻を破って新しい世界を築くことができなくなります。